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畑の準備は霜の降りる1月頃から。田んぼの準備は3月から、夏野菜の苗づくりも3月頃から。夏野菜を植える4月から5月、田植えは遅い品種なので6月半ば。梅雨前に草刈りをしないと大変なことになります。梅雨入り。梅雨明けから畑や田んぼの草取り、草刈りに追われます。暑い夏が過ぎて10月下旬頃から稲刈り、はざかけ、脱穀。11月はコナラの伐採、12月から2月頃までがスギ・ヒノキの伐採期です。こうして一年を通じて仕事があります。雨が多くて何もできない梅雨の時期に旅に出たことがありますが、どこも雨で結局、楽しめないという結果に終わりました。

豊富な山菜

森と畑と田んぼ、そして湧き水のある里の家は、山菜や食べられる野草がたくさんあります。フキノトウ、ヨモギ、ハハコグサ、ミツバ、ツクシ、ハコベ、ノビル、ツワブキ、ドクダミ、カラスノエンドウ、ユキノシタ、ムカゴ、柿の葉などなど。もちろんタケノコも楽しみです。

土間は天然のクーラー

夏場は湿度が高いため、土間の床下収納に入れることはありませんが、乾燥する冬場は野菜や味噌の保存に最適です。ネコは涼しい所をよく知っていて、夏の広間は土間にいます。

乾燥させる知恵

秋に干し柿をしたり、冬には遠州のからっ風を利用した切り干し大根。最も寒い時期に味噌を仕込みます。今、浸かっているお味噌は大豆も自家製、藻塩、地元の麹屋さんから頂いた米麹でつくりました。とてもおいしいと評判です。

とれたての野菜を頂く

新鮮な野菜には力があります。野菜の栄養が少なくなったことは、日本食品標準成分表をみると分かります。トマトの栄養を1950年時と比べると、ビタミンCは50年前の半分しかありません。しかも、野菜の栄養は時間の経過で失われるものもあります。ちゃんとした土で育てた野菜は確かにおいしい。里山での暮らしはそんな贅沢さもあります。

地域の人たちのやさしさ

自然学校のプログラムは地域の方々にご迷惑もかけていると思います。浜松市の都市近郊にあたる都田でも高齢化は進んでいます。そのためか子どもに対する温かい気持ちを感じることがあります。散歩をしている時に 柿を頂いたり、綿のコットンボールを見て懐かしいと声をかけてくれたりします。

季節の花が咲く

花暦とはまさにその通りだと感じています。季節の花でを感じ、 畑や田んぼの作業のタイミングが分かります。 ヤマザクラの花が咲く頃は夏野菜の準備、スミレの花が咲く頃は田起こし、 アジサイが色づく頃に田植え、彼岸花はまさにお彼岸の頃に咲き乱れ、田んぼの水を切ることにしています。

はざかけで風景が蘇る

無肥料・無 農薬のお米は、稲刈りした後、水分を調節するためはざかけをして乾燥させます。自然学校のプログラムとして行っています。このお米がプログラムで使うお米となります。子どもたちと一緒の共同作業はかつてあった里山の風景です。

大切な薪割り

お風呂は五右衛門風呂ではありませんが、薪釜です。このため、薪割りがとても大切な仕事になります。製材所や原木販売の知り合いから、端材を頂いています。里の家の森は雑木林でヒノキやスギは少ししかありません。チェーンソーで短くカットして薪割り、蒔き置き場で乾燥させています。

アルミの背負子

薪ストーブに適した広葉樹、里の家ではコナラになります。コナラはしいたけの原木にもなるとても役立つ木です。しいたけの原木の伐採期は葉っぱが黄色になる11月頃。これを森から運び出すために背負子が三つあります。広葉樹の薪割りは乾燥してからだと固いため、伐採してすぐに薪割りをします。